オニオコゼ(鬼虎魚)Inimicus japonicus
棘鰭上目オニオコゼ科
強面の顔で背びれ等に毒をもつオニオコゼ。顔に似合わず、上品な白身の高級魚で、フグに負けない美味しさです。 広島市では、平成17年からオニオコゼの放流を開始したことで、近年、漁獲量が増えています。オニオコゼの漁獲量の増加に伴い、広島を代表する新たな名物として、ブランド化も進められています。
オニオコゼのカンタンおいしいレシピ
オニオコゼの栄養
強面フェイスのオニオコゼですが、上品な白身の魚で、身は、脂肪分が少なく、ヘルシーで高タンパクです。また、皮には、沢山のコラーゲンも含まれています。その他にも疲労回復に役立つビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進するビタミンB2等を豊富に含んでおり、栄養価が高いことから産後の母乳の出が良くなると言われ、妊婦さんや出産後のお母さんへの贈物としても、珍重されてきました。
TIPS
旬の時期は、春と冬。広島市中央卸売市場における広島県産のオニオコゼの年間取扱高も放流を開始した平成17年が約7.4トンだったものが、平成30年には約17.6トンまで増加。オニオコゼは、西日本、特に広島湾を含む瀬戸内海や九州を主な産地とする25㎝程の魚で、背びれ等のトゲには、猛毒があります。刺されると激しく痛むため、注意が必要です。万が一、刺されてしまった場合は、オニオコゼの毒は、熱に弱いことから、刺された部分をお湯につけると痛みが和らぎます。
和食でオニオコゼを美味しくいただけるレシピを紹介しています。
和風料理
オニオコゼのおろし方
魚屋さんでは、背びれを取り除いて売っていますが、背びれの付いたオニオコゼを手に入れたら下を参考におろしてみてください。
オニオコゼの背びれには、毒があるので、絶対に素手で触らないでください。また、死んでも毒は残っています。背びれを捨てるときは生のままだと危険なので、ガスコンロ等で焼いて灰にして捨てましょう。
①背びれは調理バサミで切り取る。たわしで表面の汚れやぬめりを落とす。
②切り取った背びれの両側(背びれがついたままでもよい)からV字に包丁を入れる。
③刃元で押さえ、残りの背びれを取り除く。
④ 背をまな板に付け、えらぶたを開き、下あご、上あごの付け根に包丁を突き刺してきる。
⑤えらの周りの薄い膜も切り取る。
⑥腹を手前にしておき、肛門まで切る。
⑦えらと内臓をちぎらずに取り出す。
⑧頭を切り落とし、血合いの膜に包丁を入れ、水で洗う。
⑨頭を右、腹を手前にして、包丁をねかせるように入れて、中骨の上を沿わせ、刃全体を使って身を切り離す。
⑩向きはそのままで反対の身も同様に身を切り離す。
⑪身と腹骨部を分けるように、腹骨の付け根に皮の上まで、切り込みを入れ、包丁を立て、尾に向かってこそげ取るように皮をはぐ。